資質診断(ストレングス・ファインダー)を受けてみた

ストレングス・ファインダーという、アメリカのギャラップ社が作った資質の診断があります。これは200万人におよぶインタビュー調査をもとに作られた個人の資質の診断で、34の資質(強みとなりうるもの)を明らかにしてくれるというもの。オンラインで簡単に受けることが出来、上位5つの資質だけを知ることが出来る簡易なものと、34の資質のすべてについて自分がその資質を持っている度合いを順位付けしてくれるものとがあります。統計的なファクトに基づくもので、上位5つの資質だけでも(順位を問わず)同じになる確率が0.007%以下、1万人に1人未満という多様性がある点でも、ある程度信用できるものかな、と思っています。

もともと数年前に旧版の本を買い、付属しているアクセスコードでオンライン診断をして、上位5つの資質については自分の診断結果を見ていて、「まぁ、そんなもんかな」というくらいでそのままになっていたのですが、たまたま、シェアオフィスの知人が新版の本を持っていて、会話をしたことがきっかけで、改めて上位の資質を活かすことを見直してみたのでした。今回は、追加で費用を払って34のすべての自分の資質の順位付けを知りました。

 

私の上位5つの資質は、

「着想」:新しいアイデアを考えるのが大好き。全く異なる現象に見えるものの間に、関連性を見出すことができる。

「適応性」:流れに沿って進み、今を大切にし、それぞれの時点で進む方向をひとつずつ選択することにより、将来を見極める。

「達成欲」:並外れたスタミナがあり、旺盛に仕事に取り組む。自分が多忙で 生産的であることに大きな満足感を得る。

「最上志向」:平均的ではなく最高の水準を個人ないし集団 において追求。単なる強みを最高レベルのものに変えようとする。

「戦略性」:目的に向かうための選択肢を想定でき、いかなる想定 に直面しても適切なパターンと問題点を直ちに予測できる。

ということだそうです。

受けた当時はまだ独立前だったので、自分の資質をどう生かしていくか、ということを今ほどは気にしていなかった、ということもあったと思います。

 

今回、自分の34すべての資質のランキングを見ると、最下位は「競争性」。これには深く納得で、思わず笑ってしまいました。同じ土俵で他人と競争をするくらいなら自分で勝手に土俵を作ってそこでトップになる、ということはかなり若い時から思っていたことなので(大学生くらいの頃からだと思います)、さもありなん、という感じがします。

6位以下の資質を見てみると、詳細は省きますが、上位15くらいまでの資質は、何らかの形で仕事などに活かせているかな、と思うのものが多く含まれましたが、一方で、比較的上位にありながら、自分としてはそういう資質があると感じたり、活かせたりしていないものもいくつか。そのなかには「コミュニケーション」の資質が含まれていて、改めて、自分の考えたことを言葉にすること、とりわけ文字にすることをちゃんとやろう、と思いなおしました。ブログを書き続けることも、その一環として、ちゃんとやらなければ、と。

この「コミュニケーション」の資質とも関連するのと思うのですが、私の場合「親密性」が14位であるのに対して「社交性」は22位。一部の人との深いお付き合いはある一方、パーティーなどで見知らぬ人と次々と、というコミュニケーションは苦手なので、そのあたりも納得のいく結果が出ているな、と思います。

実際、独立してからの仕事も、過去にご一緒に仕事をさせて頂くなどして、よく私を知って下さっている方からお声をかけて頂くことがきっかけになっています。弱点を補強するのではなく強みを伸ばすべし、という、このストレングス・ファインダーの趣旨からすれば、私の場合は、知り合いを増やして仕事のチャンスを広げるということではなく、件数は少なくても着実に仕事をこなし、ご一緒した方からの信頼を得ていくことで次の仕事のチャンスを広げていくことが大切なのかもしれません。

総じて、自分の資質で上位に来ているものは、エネルギーを内側に使うものが多い、というのも、新たな気づきでした。「社交性」もそうですが、自分の外に向かってエネルギーを使う資質の順位が低いようです。

エネルギーを内側に向かって使いがちなので、ともすれば「よくわからない人」「とっつきにくい人」となる可能性もあるので、知り合った方がもし自分に興味を持って下さったときには、このブログを見て頂くことが、川端ってこういう奴なのか、と思って頂けるきかっけになるようにもしていかなければなあ、というのも、ブログをちゃんと書いていかなければ、と思った理由のひとつ。

自分だけでは診断結果を読みこなすのは難しかったので、ストレングス・ファインダーの診断結果をもとにしたコーチングのセッションを受けたのですが、これはとても有益でした。そのセッションの結果をもとに、自分なりに整理したのが、今回のブログエントリの内容になっています。セッション後には、改めて本や診断結果を読み直したり、資質相互の関係を考えてみたり。そういう内側に向けたエネルギーの使い方が、この診断によるところの自分らしさ、ということなのかもしれません。

自分だけで分析するには、上位5つだけの方がかえってシンプルで戸惑わないのかな、と思います。34の資質すべてのランク付けを出されても、どう消化していいか分からなくなったり、下位の資質がないことに目がいって「強みを生かす」という本来の趣旨から離れてしまう可能性もあります。そんなこともあって、書籍版では上位5つに絞られているのかもしれません。書籍で上位5つを診断した後、サイトから追加で残りを含めた34すべての資質の診断結果を買うこともでき、追加購入でも値段はほとんど変わらないので、まずはサイトまたは書籍に付属するアクセスコードを使った上位5つの診断から始めるのが良いのではないかと思います。

リンダグラットン著の「ライフシフト」では、これまでの単線・単一のキャリアではなく、複数・複線のキャリア形成が今後は必要になる、という指摘がありますが、では具体的に何を選べばいいのか、ということを考えるときには、こうした自分の資質と、その資質を磨いた強みを活かせる仕事をえらんでいく、ということが大切なんだろうと理解しています。

その点で、独立した人・する人に限らず、これからのキャリア形成を考えるうえで、ストレングス・ファインダーは一つの参考になるものだと思います。ご興味があれば、試してみてください。

 

オンラインの診断はこちら(ギャラップ社の日本語サイト)。

https://www.gallupstrengthscenter.com/Purchase/ja-JP/Index

 

書籍はこちら。

ライフシフト